- はじめに
- 午後試験の全体を把握し作戦を組み立てる
- ①試験時間の配分について
- ②選択問題の当日判断について
- ③記述式(筆記形式)テストの対策をする
- 過去問をどのように取り組むか
- (前提)分野の理解をしていないと解けない
- 初見の問題で合格点を取るにはどうしたらよいか
- 【対策①】長文を読むことに慣れる
- 【対策②】重要:問題文の中の言葉や文章をそのまま使って解答する
- 【対策③】記号問題、用語を答える問題は確実に点数を取るようにする
- 【対策④】自分の得意分野を3分野選び、それぞれで8割以上正答できるようにする
- 過去問演習1周目:丁寧に問題を解く
- 過去問演習2周目:本番同様に進めていく
- 過去問演習3週目以降:問題形式に慣れることや多くのテーマに触れる
- (本番想定)一度は5問150分間を通しで解きましょう
- 【最後に】過去問の結果が悪くても諦めるのは早いです!
- (おまけ)【噂レベルだけど…】6割の正解では合格できない可能性がある?
- 応用情報の対策参考ページ(HP内リンク)
はじめに
この記事では私が実際に行った応用情報の午後試験対策をお伝えしたいと思います。
なお私が文系問題中心で対策したこともあり、技術系の問題の対策としては適さない項目があるかもしれません。予めご了承下さい。
【↓午前試験対策・午後試験の選択問題の選び方はこちらへどうぞ↓】
午後試験の全体を把握し作戦を組み立てる
まずは過去問演習の前に本番の午後試験を想定して作戦を立てます。
午後試験本番の試験情報は下記の通りです。
・午後試験の試験時間:150分
・全5問。必須問題:情報セキュリティ1問+選択4問を解答する。
・記述式(筆記形式)のテスト
IPA 応用情報技術者試験 試験情報
https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/ap.html
この試験情報を読んで準備しておくことは何でしょうか。
それは「①時間配分の想定する」「②当日の限られた時間でどの問題を選択するか」「③手書きで解答することに慣れておく」です。
そしてもう一つ大事なことがあります。「当日の体調・体力面の管理」です。
応用情報は一日5時間の長丁場です。
更に午後試験は休憩があるとはいえ午前試験の疲れが残った状態で実施します。
そのため午後試験中に疲れのピークが来ることを覚悟しておきましょう。
もし可能であれば普段から運動するなどし、スタミナをつけておくと良いと思います。
(※試験当日の過ごし方は別の記事で執筆予定です。)
①試験時間の配分について
試験時間が150分と書きましたが、時間配分は単純に150分÷5問=30分/1問と想定しますでしょうか。
この時間配分では時間が足りなくなる可能性があります。
なぜなら150分の中にはどの選択問題を取り組むのかを判断する時間も含まれているからです。
また場合によっては選択問題を途中変更する時間も想定しておかなければなりません。
よって流れとしては、
「全問題を一通り流し見し、選択する問題を決める(10分)」
→「一問あたり25分で解答する(125分)」
→「名前や選択した問題に○をつけたかを含め答案用紙の見直しをする(15分)」と進めるのが良いと思います。
(※自分なりの進め方があるようでしたらそれでも大丈夫だと思います。)
なお、上記には選択問題を解いている途中で難しいことに気づいた場合の問題変更時間は含まれていません。
問題を変える場合は単純に時間ロスとなります。
出来れば本番でそうならないように選択問題の本番での選定基準も押さえておきましょう。
②選択問題の当日判断について
選択問題自体の選定方法は午後対策_準備編で解説しました。
ここでは実際に本番でどのように問題を選定するかを解説します。
過去問を解いていくなかで問題の傾向がわかってきます。
そして一つの分野においても得意なテーマ、苦手なテーマがあることがわかってきます。
そこから○○のテーマが出たら解答する、□□のテーマなら別の問題を選ぶ、という基準を作っていきます。
例として私の場合では、
「プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント・システム監査は余程難しい場合を除いて選ぶ」
→「経営企画も基本選択するが、財務・簿記系が出たら回避し組み込みシステムを選ぶ」
→「組み込みシステムも難しい場合はシステムアーキテクチャを選ぶ」と考えていました。
また「文系問題で出題される計算問題は後回しにする。最悪捨て問にし他の部分に時間を掛けることで点数を取る」ことも決めていました。
このように各選択問題に対して一歩踏み込んだ取捨の条件や解答の流れを想定し、当日の選択基準を固めていきます。
これは過去問演習を行うことでわかってくるので、
現時点では一歩踏み込んだ判断基準が必要であるということを覚えておきましょう。
③記述式(筆記形式)テストの対策をする
最近のデジタル化の流れで、普段鉛筆を持ち慣れていないと思います。
久しぶりに鉛筆を持って文字を書くと綺麗に書けなかったり、すぐ手首が疲れると思います。
本番では「長時間文字を書くこと」「採点担当がちゃんと読める綺麗な文字で書く」ことが求められます。
上記を意識してリハビリを進めていきましょう。
過去問をどのように取り組むか
ここからは過去問演習について書きます。
まず応用情報の午後問題では過去問と同じ問題が出ることはほぼありません。
(過去問と似たようなテーマが出題されることはあります。)
そのため試験当日は初見の問題を目の前にして合格点を取らなければなりません。
よって初めて見た過去問に対して6割以上の点数が取れないと合格は厳しいものとなります。
午前試験対策で午前の点数が7割程度取れているようであれば、午後試験に解答できる下地は出来ていると思います。
また、午後試験の過去問演習では同じ問題を繰り返して解くと、
答えを暗記していることから何となくでも解けてしまいます。
これが問題を理解したと錯覚することから非常に危険です。
一回一回の過去問が本番だと思って全力で取り組む。
一度解いた過去問は二回目は使わないくらいの気持ちで向き合いましょう。
(前提)分野の理解をしていないと解けない
過去問を解く前に前提として、午後試験ではその分野に対しての理解をしていないと解答が難しいです。
例えば情報セキュリティでいえば攻撃手法、公開鍵、認証方法、暗号化など多様な項目があります。
本番ではこれらどの項目をテーマに出題されても解答できる必要があります。
あくまで私の基準ですが、該当分野の午前問題が常に8割以上正答でき、かつ参考書の該当分野の内容をほぼ全て覚えている、
くらいの出来が午後問題をスムーズに解ける目安になると思います。
(※ここまでやらなければ合格できないというわけではありません。ここまでやれば安心かなというラインです。)
本番は緊張したり、疲れたり、問題が難しかったり、ケアレスミスしたりと様々な要因が重なります。
過去問では8割正答できていたのに本番では6割まで落としてしまうということもあり得ます。
本番では実力を発揮できない可能性があることも考慮しておきましょう。
不測の事態が起きても合格点は超えられるように、
過去問演習の段階でしっかり仕上げておくようにしましょう。
初見の問題で合格点を取るにはどうしたらよいか
この課題に対して私が考える対策は以下の通りです。
・長文を読むことに慣れる
・【重要】問題文の中の言葉や文章をそのまま使って解答する
・記号問題、用語を答える問題は確実に点数を取るようにする
・得意な分野を3問作り、それぞれ8割以上正解できるようにする
それぞれについて詳しく解説していきます。
【対策①】長文を読むことに慣れる
文系問題は長文の問題文が出題されます。
問題では架空のシチュエーションにおいて課題が発生しそれにどう対応するか、という解答を求められます。
そのため初めて見る文章について「状況」「登場人物」「課題」を整理しながら読み進めていく必要があります。
そして1問につき「問題文を読む→解答する」を25分(=私の考える1問あたりの解答時間)で行わないといけません。
よって出来るだけ短時間で文章を理解し、適切な解答を行う必要があるわけです。
更に文系セットで挑む場合は試験時間の半分近くは文章を読んで理解することに費やされます。
途中で疲れて集中が切れてしまったり、文字を読んでいるようで読んでいない状態になることも想定されます。
過去問だけでなく紙媒体の本や新聞で文字を読む練習し、文章を読むことに慣れておきましょう。
【対策②】重要:問題文の中の言葉や文章をそのまま使って解答する
文系問題を解いていく上で重要な解法が「問題文の中の言葉や文章をそのまま使って解答する」です。
特に長文解答(=15字や30字など比較的長い文字数で解答する問題)はこれを意識して下さい。
「課長Aが○○と考えた理由は何故か」や「この課題を解決するにはどうすればよいか」といった設問は特にそうです。
また自分の経験や感情を元に考えた答えを記載することは誤答になる可能性が高いです。
「本文に答えがあるのでそれを探す」くらいの気持ちで解答を組み立てましょう。
(※本文中の字句が制限文字数で収まらない場合は、解答の意味が変わらなければ文字数調整することは大丈夫であるとみられています。)
(※設問に「本文中の字句を用いて」と指定がある場合は必ず本文中の字句を使用してください。)
一方で( a )や( b )などの穴埋め問題は、覚えた知識を問う問題と本文中から字句を抜き出す問題があります。
問題に応じて判断を行いましょう。
■穴埋め問題で本文に単語が無い問題の例
・令和6年春期 応用情報技術者試験 午後 情報セキュリティ 設問2ー(1)
(本文中の該当箇所)
R課長は、境界型防御の環境に代えて、いかなる通信も信頼しないという( a )という考え方に基づくリモート環境を構築することにした。【問】( a )に入る適切な字句を6文字で答えよ
【解答】ゼロトラスト
(※「ゼロトラスト」の単語は文章中のどこにも登場していない。いかなる通信も信頼しないというフレーズがヒントになっている)
■穴埋め問題で本文に単語がある問題の例
・令和6年秋期 応用情報技術者試験 午後 システム監査 設問1ー(1)
(本文中の該当箇所)
開発計画書案を閲覧し、追加の機械学習における( a )用データとテスト用データを別に準備していることを確認し、評価する計画になっているかどうか確かめる。【問】( a )に入る適切な字句を5文字以内で答えよ
【解答】学習
(※「学習」は本文中に「学習用データ」という単語で登場している)
【対策③】記号問題、用語を答える問題は確実に点数を取るようにする
設問の中には記号で解答する問題、用語を答える問題があります。
これらの設問は過去問演習の時点から絶対落とさないという気持ちで取り組んでください。
(※【対策②】で記載した「ゼロトラスト」のような問題です。)
なぜなら文系問題の中でも答えが一意に決まる問題であり、かつ長文解答のように答えを組み立てる労力が必要が無いからです。
文系問題は長文解答の正否で点数が大きくブレます。
もし下振れした時にこれらの問題を正解できていれば安心度が増します。
これらの問題に正解するにはやはりその分野についての理解を深める必要があるわけです。
午前問題で出てきた単語や、参考書で解説されている仕組みについて勉強しておきましょう。
【対策④】自分の得意分野を3分野選び、それぞれで8割以上正答できるようにする
午後試験の対象である「情報セキュリティ1問+選択4問」の中から自信のある分野を3つ選び、
それぞれで高得点(8割以上正答)が取れるように学習を進めます。
選び方は「相性が良かったり」「その分野については深く理解している」といったシンプルなもので構いません。
仮に自分の午後問題の点数が「80点+80点+80点+60点+60点」であれば、平均72点となります。
8割取れる分野が3つあっても、合格ボーダーからは+12点と意外に余裕が無いです。
小問の配点は公開されていませんが、もし1問3点の問題があった時に4問落とせば即ボーダー付近になります。
そのため「8割以上取れる分野を3つ持ちましょう」ということを書かせていただきました。
得意な分野は人それぞれで異なります。
得意な分野ができれば得点源になり安心感にも繋がりますので、午後の過去問を行いながら見つけていきましょう。
過去問演習1周目:丁寧に問題を解く
ここからは過去問周回について書いていきます。
過去問1周目は問題の把握も兼ねて、全分野の問題を解きます。
ここでは時間オーバーしますが一問あたり60分程度かけて解きます。
一周目なので時間をかけて大丈夫です。
「長文の問題に慣れること」「問題形式と解答方法に慣れること」を意識しましょう。
ただし午後対策_準備編にも書いたように、そもそも問われている意味がわからない分野の問題は思い切って切ります。
既に午前対策で下地が出来ているはずなので、この段階で理解できない問題は相性が悪かったと割り切りましょう。
なお、切る予定の分野の問題については先に過去問数年分にも目を通してください。
もしかしたら一周目の問題がたまたま難しかった可能性がありますので、
数年前の問題の内容が理解できた場合には候補に戻しましょう。
60分かけて一問解いたら、採点と解法の確認も60分かけて行います。
模範解答ではどこに着目して答えを出したのかを押さえます。
何となくわかった感じになるのではなく、模範解答の解説が納得できるまで向き合ってください。
(※解説の理解が出来たなら早めに切り上げてもOKです。)
目的は本番でも同様に解答できるように解法を学ぶことですので、ここは妥協せずに進めましょう。
過去問演習2周目:本番同様に進めていく
2周目以降は情報セキュリティ+自分が選択予定の分野の問題を集中して解きます。
(情報セキュリティ+選択6分野の計7分野程度になると思います。)
そして過去問2週目では本番を想定して演習を進めます。
具体的には「1問25分」で解くようにしてください。
なお、この制限時間は必ず守ってください。
仮に全然終わっていなくても解答を終了してください。
25分経った後に自分がどこまで進められたのか、どこが課題なのかを振り返ります。
・本文を読むだけで時間が終わってしまった。本文の理解ができなかった。
文章を読むスピードが遅かったり、文章への理解力が足りない可能性があります。
午前試験の対策で各分野への理解が進んでいれば、長文に慣れることでスムーズに解答ができるかもしれません。
「長文に慣れる+問題内の状況を正しく理解すること」を意識して3周目に取り組みましょう。
・問題文は理解でき全問解答できたが、自分の解答が模範解答と全然合っていない
その分野についての理解が不足している、もしくは設問で問われている内容をうまく答えとして拾えていない可能性があります。
文章を読むスピードは大丈夫そうです。
1周目と同様にしっかり解説を読み込んで納得がいくまで間違った理由を振り返りましょう。
・記号問題や用語を答える問題を落としてしまった
一意で答えが決まる問題なので、何故間違ってしまったのかを検証しましょう。
そもそも知らなかった、忘れてしまっていた、似たような単語とごっちゃになっていたなど分かれば、
それを解消できるように知識の定着を図りましょう。
ここで判明した課題を3周目以降で解消していきます。
過去問演習3週目以降:問題形式に慣れることや多くのテーマに触れる
3周目以降は2週目で判明した課題を解消することに加え、問題形式に慣れることや多くのテーマに触れることを意識します。
制限時間は2周目同様25分で解答します。
但し3周目以降では25分をオーバーしても解答を続けてOKです。
もし時間内で終わらなかった場合は何分程度オーバーしたのかを記録しておき、
2周目での課題抜き出しで記載したように「何が原因で終わらなかったのか」を振り返ります。
そして4周目以降で25分以内に解答まで終わるように仕上げていきます。
テーマについては情報セキュリティであれば「パスワードの安全な管理方法」や、
「境界型防御の環境からゼロトラスト環境への移行時に必要となるセキュリティ対策の基本的な知識」など、
様々なテーマを題材に出題されています。
似たようなテーマや出題形式が本番で出てくる可能性がゼロではありません。
午後問題を触れる機会を増やすことで問題への慣れや経験に繋がります。
可能な範囲で過去問演習を進めていきましょう。
(本番想定)一度は5問150分間を通しで解きましょう
この対応は本番まで2~4週間前の時期に実施します。
仕事や学校の休みの日に150分を用意して、全5問を通しで解答します。
できれば未使用の過去問があればそれを用意できるといいと思います。
過去問演習と違い、連続して5問解答することのハードさをここで体感します。
過去問周回中では問題が無かったことでも、本番と同じ条件で解答することで新たな課題が見えてくると思います。
この対応を一度実施しておくことで、本番に向けての心構えを作ることができます。
可能であれば一度は150分の通し演習を実施するようにしましょう。
【最後に】過去問の結果が悪くても諦めるのは早いです!
もし午後試験対策に十分な時間が取れなかったり、過去問で点数が取れなかったり、理解が進まなかったとしても諦めないでください。
本番の問題ではテーマが身近に感じるものであったり、問題自体の難易度が低かったなど、プラスになる要素が発生することがあります。
つまりは結果的に過去問よりも【本番が一番簡単だった】という可能性もあるわけです。
自身でできる限りの準備を行いながら後悔の無いように勉強を進めていきましょう!
(おまけ)【噂レベルだけど…】6割の正解では合格できない可能性がある?
この項目では「午後試験は絶対評価なのか相対評価なのか」というWeb上の噂について書きたいと思います。
あくまでおまけですので読んでいただかなくても構いません。
先にこの項目に対しての私の結論を書きます。↓
一問でも多くの正解を目指しましょう!8割以上正解するつもりで取り組みましょう!
なぜこの項目について取り上げたかといいますと、Webで情報を調べるうちにこの話題にあたるからです。
応用情報の試験要綱にて、午後試験の合格基準点は100点満点のうち60点と定められています。
この記述だけ見ると問題に対して6割正解していれば合格できると思われますが、
これは合っているようで、もしかしたら間違っているかもしれないというはなしです。
応用情報の合格率は毎回23%前後で推移しております。
また午後問題の出題形式は全11問、必答1問+選択4問です。
受験生のレベルや問題の難易度・選択される問題が毎回異なる中で、
合格率だけが同程度で推移することが可能なのだろうかということです。
つまりは合格率を一定にするために相対評価で点数計算されている可能性もあるということです。
あくまで噂なので話半分として聞いてほしいのですが、
午後試験に向かう心構えとしては一つとして考慮しておくべき情報であると考えております。
(なおIPAは合格率の調整を否定しております。下記にエビデンスを張っておきます。)
【総務省】本人に係る特定の応用情報技術者試験の答案用紙の一部開示決定に関する件
https://www.soumu.go.jp/main_content/000576428.pdf
「IPAが否定しているのだから相対評価を考慮することはおかしい」という意見もあると思います。
ただ私がここで言いたいのは、絶対評価だろうが相対評価だろうが極論どちらでもよく、
1問でも多く正解をすることで合格可能性を少しでも上げることが一番大事である、ということです。
あるかどうか分からない合格調整に不安になってパフォーマンスが出せないのが最悪です。
絶対評価でも相対評価でも文句の無い正解率で60点以上を取れるように対策を進めていきましょう。
応用情報の対策参考ページ(HP内リンク)
↓午前試験対策・午後試験の選択問題の選び方はこちらへどうぞ↓